今回はこちらの本をご紹介します。
タイトル | 13歳から分かる!7つの習慣 自分を変えるレッスン |
著者 | 「7つの習慣」編集部(監修) |
出版社 | 日本図書センター |
初版発行日 | 2020/6/25 |
備考 | 紙の本で読了 |
忙しい大人にこそ、ちょうどいいボリューム感!
- 「7つの習慣」に興味がある
- でも原著は難しい(挫折した)
- 図解やイラストが多い本が好き
- ネガティブな自分を変えるヒントが欲しい
どんな本?
スティーブン・R・コヴィー氏の著書であり、世界で4000万部を売り上げたベストセラー本、『7つの習慣』。
本書は、この『7つの習慣』を13歳でも分かるようにまとめた超入門書です。
原著はあまりに有名な本ですが、そもそも「7つの習慣」ってなんぞや?という方もいるかもしれませんね。
この本は、「成功のための原理原則を説いた、自己啓発書」と言う説明がしっくりくるかと思います(だいぶざっくりですが)。
ここで言う成功とは、お金や出世など、世間的なものさしで見た表層的なものを指すわけではありません。
ひとりひとり違う価値観や大切にしたいものを見極め、それを手に入れ、心から充実した人生を送ること。
そのためには小手先のテクニックではなく、習慣によって人格を磨くことが大事…
という話です。
なんて語ってますが、実は私、原著は積読状態になっています……(笑)
そう、原著はかなり分厚く、とくに海外の本を翻訳したタイプのビジネス書があまり得意じゃない人間にとって、少しハードルが高め…(あくまで私の場合ですが)。
しかし、本書はイラストや図解をふんだんに使っており、ストーリー形式でとても読みやすいです。
主人公は、パン職人の若い青年。
ある老人と出会い「7つの習慣」を教わることで、自分を見つめ、周りとの関わり方も変わっていき、どんどん成長していく物語になっています。
絵本みたいな感覚で楽しく読みながら、最後にはパンが食べたくなること間違いなしです(笑)
全体の感想
ざっくり感想
私のように手帳が好きな人であれば、「7つの習慣」と聞いて、「フランクリン・プランナー」を連想する人も多いと思います(フランクリン・プランナーはまさに、「7つの習慣」を実践するためのツールです)。
その他の場でも、時間管理やタスクの優先順位を決めるために、『行動を「第Ⅰ領域」~「第Ⅳ領域」に分類せよ』みたいな話がよく出てきますよね。
それくらい、あらゆるビジネス書や目標達成系の話で紹介されている考え方の、元ネタになっている本なんです。
でも、部分的には知っていても、全体のことはあんまり知らないという方も多いんじゃないでしょうか?
私はまさにそうでした。
だから謎にヤル気に満ちているときに、コヴィーさんの圧がすごい表紙(コラ)の本を買って枕元に置いておいたものの、みっちりした濃い内容と翻訳本の独特の空気に苦戦し、結局積読状態になっていました…(毎晩目が合ってちょっと気まずかった)。
そんなときに、まず読んでみようと思ったのがこの本です。
正直言ってしまうと、この一冊だけでも学びがあり過ぎる!と思うくらい、内容が充実しています。
とにかく分かりやすく、メインのストーリーはもちろん、ところどころに出てくる事例も参考になります。
読み返そうと思ったときに、さくっと見たい部分だけを確認しやすいのもお気に入りポイント。
もちろん、原著で読んでこそ!という部分もあるとは思うのですが、一度こういった気軽に読める本で、全体像を掴むというのもアリだと思います。
「13歳から」とタイトルにありますが、大事な用語もそのまま使用されているし、文章が幼稚に感じることもありません(むしろ、「子ども向け」かと言われたらどうなんだろう?とも思いますw)。
自分がコントロールできない部分でエネルギーを消耗しない
私が最近大事にしている考え方が、「第1の習慣 主体的である」の中に出てくる、「関心の輪」と「影響の輪」という話です。
「輪」という概念の解説については、本やネットの画像などを見ていただいた方が早いので、今回は割愛します(参考までに、前述のフランクリン・プランナーの解説ページを貼っておきますね)。
要するにどういうことかというと、「自分で変えられることにフォーカスする」あるいは「自分がコントロールできない部分でエネルギーを消耗しない」という考え方を意識するようになりました。
たとえば、晴れてほしい日に雨が降ってしまったとします。
私が暴れても怒っても札束(んなもん持ってませんが)を振り回しても、天気をコントロールすることはできませんよね。
でも、「しょうがないと気持ちを切り替える」、「予定を別の日にズラす」、「雨だからこそ出来ることをやる」など、自分の考え方や行動はコントロールできます。
それなのに、日常ではこのコントロールできない部分(「影響の輪」の外側)に執着して、イライラしたり時間を無駄にしちゃったりすること、よくあると思うんです。
先程は天気の例でしたが、人間関係もそう。
自分がどんなに頑張ったり、逆に失敗した!と思ったとしても、相手がどう感じるかは自分がコントロールできることではありません。
ときにはあきらめや、「今考えても、何も出来ることはない」と不安を手放すことも必要。
常にそんなふうに割り切れるわけではありませんが、この考え方は大事だなぁと思っています。
「私的成功」と「公的成功」
先述したとおり、私はもともと「7つの習慣」の一部を、手帳術や他の本でなんとな~く知っている程度でした。
なので、本書を読んで、改めてひとつひとつの習慣を知りました。
そこでなるほど!と思ったのが、それぞれの習慣は、「私的成功」と「公的成功」という二種類に分かれるということです。
- 第1の習慣 主体的である
- 第2の習慣 終わりを思い描くことから始める
- 第3の習慣 最優先事項を優先する
- 第4の習慣 Win-Winを考える
- 第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
- 第6の習慣 シナジーを創り出す
※「第7の習慣 刃を研ぐ」は、これら全てを含め、自分をみがき続けるといった感じです。
本書ではこれらを一本の木に例えていて、「私的成功」が土台である根っこの部分、「公的成功」が地面から上に生えている幹や枝の部分に例えられています。
すべてがつながって一本の木になっているのであり、自分の内面だけひたすら見つめても、人とのコミュニケーションだけ頑張っても、どちらかが欠けていたら不安定な木になってしまうんだなぁと考えさせられますね。
ちなみに私はこの図を見て、「ウギャッ!!!」となりました(笑)
自分が知っていて、「がんばれば出来るかも!」と思っていた部分は全て「私的成功」に関わる習慣だったようです。
そして「公的成功」の方は、とんでもなく難易度が高く感じる…(笑)
私の場合、社会性というかコミュニケーションの部分において、大きな課題があるなぁと痛感する部分でした。
恋愛も家庭も仕事も、結局はぜんぶ人間関係なんだよなぁ…(白目)
個人的アクションプラン
最後に、本書を読んでいて、個人的に「やってみようかな?」と思ったことを3つ選んでみました。
- 自分がコントロールできる部分にフォーカスする(第1の習慣)
- どうしたらWin-Winにできるか考える(第4の習慣)
- 自己投資だと思って運動する(第7の習慣)
最近はとくに、3つ目が切実だなぁと思います…(笑)
自分の趣味や仕事がほぼ机に向かってやるものなので、ついつい一日中座ってばかりに。
「1時間座りっぱなしだと寿命が22分縮む」なんて話も聞くし、やりたいことをやり続けるためにも、健康には気を遣わないといけませんね。
まとめ
唐突ですが、皆さんは家電を買ったときに、先に取扱説明書を読みますか?
私は読まずに使いはじめた結果、やっぱり上手く使えず後から読みなおすハメになり、「こんな機能があったのか!先に読んどきゃよかったよ!」と後悔することが多々あります(学習しろ)。
少し大げさな表現になるかもしれませんが、私は「7つの習慣」を知ることで、自分自身の取扱説明書を先に読んでいる状態になれるんじゃないかと思います。
とくに前半の3つの習慣がその役割になると思っていて、無駄なところにエネルギーを消費したり、いつまでも「なんだか満たされない…」という状態を続けてしまったりするのを、回避しやすくなると思うのです。
本書はそんな「7つの習慣」の大事なエッセンスだけが詰まっていて、手にとるハードルも低くなっています(読みやすさも、お値段的にも)。
もちろん、あとで原著に挑戦したい方や、既に読んでいるけど気軽に復習したいという方にもオススメです。
気になる方は、是非試し読みなどで、「これなら読みやすいかも!」という雰囲気を感じてみてください(笑)