今回はこちらの本をご紹介します。
タイトル | 脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート |
著者 | 中島美鈴 |
出版社 | すばる舎 |
初版発行日 | 2023/1/20 |
備考 | kindleで読了 |
自分の人生の大切な時間を、本当にやりたいことに使えていますか?(特大ブーメラン)
- やめたいのにやめられない習慣がある
- 新しく始めたいことがあるのに時間がない
- 悪習慣で自分を責めたり自己嫌悪しがち
どんな本?
みなさんは、「本当はやめたいのにやめられないこと」、「ついやってしまう悪習慣」ってありますか?
SNSをダラダラ見る、ゲームや動画で夜更かしをしてしまい寝不足になる、お酒やお菓子をやめられない…などなど、私も耳が痛いことばかりです(笑)
本書はこういった悪習慣を手放すための方法を、臨床心理士の著者が、「認知行動療法」にもとづいたノート術として紹介しています。
著者の中島さんは、22年間、薬物依存などの問題を抱える人たちの支援や、時間管理を専門としてカウンセリングを行ってきました。
つまり、「やめたいけどやめられない」強力な依存症と向き合ってきた専門家です。
その方法を日常にも取り入れることで、意志の力に頼らず、無理なく悪習慣をやめていくことができると言います。
悪習慣を手放せたら、自己嫌悪からも解放され、空いた時間を有意義に使うこともできますよね。
過去に悪習慣を断とうと頑張ったけど挫折してしまった…という人も、本書を読めば、その原因が見えてくるかもしれません。
重要なのは根性ではなく、脳の仕組みを利用すること!
全体の感想
ざっくり感想
この本を読もうと思ったのは、私自身、創作活動や今後につながる行動に時間を割きたいのに、SNSやゲームなどにダラダラ時間を使ってしまっていたからです。
創作もブログも自分がやりたくてやっていることですが、ものによっては思考力やエネルギーが必要だったり、着手するのに腰が重い作業も存在します(始めてしまえば楽しくなってるんですけどね)。
そうなると、つい簡単に刺激を得られるものや、何も考えずに楽しめるものばかりに手を出してしまい、あとから自己嫌悪することもしょっちゅうです。
ひどいときには中毒性が高いスマホゲームがやめられず、眼精疲労や頭痛を引き起こしたり…。
そのたびに「気を付けよう」、「明日からはちゃんとしよう」というフワっとした反省をしては、結局同じことを繰り返していました(一番意味ないやつ)。
さて、タイトルにもあるとおり、本書ではノートに1日3分の振り返りを書くことで、やめたい習慣がやめられるメソッドが紹介されています。
書く内容については後述しますが、4項目を1行ずつ書くだけ、というシンプルなフォーマット。
ありがたいのは、さまざまな「やめたい習慣」がある人たちが、どのようにノートを書いて、何に気付き、その習慣を手放していったか…という例が、ストーリーとして載っていることです。
そのため、「私と同じ悪習慣に悩んでる人だ!」、「この人のやめられない感覚、わかるなぁ」などと、共感しながら参考にしていけます。
また、先述のとおり、私は悪習慣を断ちきれない自分を責めることも多かったです。
でも、こうして同じように悩みを抱えている人たちのストーリーを読むことで、
「みんな頑張って生きていて、その中で何かに依存してしまうんだよね」
「やめられない自分をただのダメなヤツと思っていたけど、その根っこにある感情を無視していたのかも?」
と、自分自身のことも、少しずつ客観視できるようになりました。
悪習慣と向き合う=自分に厳しくすることだと思ってたけど、この本を読むと、むしろ自分に優しくなれる気がします!
悪習慣の‶代替行動”を見つける
悪習慣をやめるための重要なキーワードとして、本書には『代替行動』という言葉が出てきます。
代替行動とは、「やめられない習慣の代わりとなる、同じニーズを満たす行動」のこと。
やめられないのは、その行動で自分が何かしらのメリットを得ていたり、欲求を満たそうとしているからです。
なのにその欲求を無視して、「とにかく〇〇はしない!」と我慢したり、その欲求がまったく満たされない行動を代わりにしようとしても、なかなかうまくはいきません。
たとえば、動画を見続けてしまうことに悩んでいる人が、実は「無音が落ち着かなくて寂しい」、「イライラを忘れたい」という欲求を持っていた場合。
ただ動画を見ない!と決意したり、代わりに資格勉強をしなきゃと思っても、それでは「寂しさやイライラを忘れたい」という欲求を満たすことができません。
その状態でやめるのは、かなり辛いし難しいですよね(わかる~)。
そこでとにかく重要なのが、「自分は本当は何が欲しいんだろう?」、「やめられない習慣にどんなメリットがあるのか」という、根本的な部分を明らかにすることです。
その欲求を満たしつつ、健康的でコストのかからない、自分に合った代替行動を探すんですね!
ちなみに、「悪習慣がやめられない理由」として、本書では以下の4つが挙げられています。
- すぐに得られる達成感
- 誰かと一緒にできる/注目される
- ひまつぶし(現実逃避)
- 体の感覚
詳しくは長くなるので割愛しますが、「あ~、私がゲームにハマってしまうのは①が大きいなぁ」とか、みなさんも思い当たるフシがあるんじゃないでしょうか(笑)
あ〇森なんて、ちょっと魚釣ったり住人に挨拶して回るだけでマイルが溜まったりするし…
これらを知るだけでも、代替行動を見つけるヒントになりそうですよね。
本書には「成功する代替行動を見つける4つのコツ」なども載っているので、自分に合った代替行動を見つける参考にしてみてください!
1日3分「やめるノート」を書く
さて、「代替行動」についてお話してきましたが、いよいよ「やめるノート」で書く内容についてです。
まずは自分が本当に欲しいものに気付くために、以下の項目を書いていきます。
- 今日の出来事(やめたい習慣に関連していそうなものにマルをつける)
- やめたい習慣の量
- 本当に欲しかったもの
- 代替行動(うまくいったものにマルをつける)
最初にノートにフォーマットをつくっておいて、あとは毎日、1つの項目を1行程度で書けばOK。
(下記の表の内容は、本書を参考にした架空のものです。)
日付 | 今日の出来事 | やめたい習慣の量 | 本当に欲しかったもの | 代替行動 |
×月〇日 | 〇資格試験のプレッシャーが重い | SNS:4時間 | 誰かとつながりたい | ※うまくいった代替行動があればマルを付ける |
上記の例は、本当はSNSを減らして資格試験の勉強をしたいのに、つい長時間SNSを見てしまった…という日の記録になります。
そしてその行動には、誰かとつながっていることで、試験のプレッシャーを忘れたいという気持ちがあったのかも?と考えました。
このように、その日の出来事とやめたい習慣の量、それによって自分が何を求めていたのかを結び付けながら、自己分析していくのです。
また、記録をしていくなかで、やめたい習慣を少なくできた日もあると思います。
そこでもまた仮説を立てたりして、うまくいった代替行動があれば、マルを付けます。
そうして分析していくうちに、「同じ試験を受ける人が交流するSNSに参加してみる」、「カフェで勉強して、その様子をSNSに載せる」など、自分の欲求を満たしながら勉強を頑張るという、代替行動が見えてきたりするのです。
以上はあくまで一例ですが、このような流れで、やめたい習慣を減らしていきます。
やめたい習慣は同じでも、人によって合う代替行動はちがうはず!
とてもざっくりと説明しましたが、人によって悩みも欲求も異なるため、一例だけを見て自分に応用するのは難しいかもしれません。
詳しくはぜひ、本書に出てくる例を読んで、自分に近い人を参考にしてみてくださいね。
ちなみに私の場合、もともと手帳が好きで毎日書いているのですが、新しく別のノートにフォーマットを作ってみたところ、逆に習慣化できませんでした…(-_-;)
そのため、まったく同じフォーマットではなく、いつも書いているライフログ(その日やったこと、できたこと、見たものの感想などを書いています)に追記する形で、習慣の量、増減の要因などを書いていくやり方が良さそうだなと思いました。
まだまだ自己分析の途中ですが、少しでも行動を変えるヒントが見つかればいいなと思っています!
個人的アクションプラン・お気に入りポイント
最後に、本書を読んで、個人的に実践したいと思ったことを3つ選んでみました。
- 「やめたい習慣をやめられない理由」に目を向ける
- やめたい習慣の量をライフログにメモする(スクリーンタイムなど)
- 代替行動を探す
まずは②を書きながら、自分を分析していくことからですね。
先ほども言ったとおり、すでに習慣化しているライフログに取り入れていきたいです。
まとめ
本書のノート術自体はシンプルですが、短期間で簡単に問題が解決するかと言えば、決してそうではないと思います。
1日3分とはいえ、ある程度継続が必要ですし、自分で自分を分析しなければなりません。
それでも、今何かやめたい習慣がある人、やめられない自分を責めたり根性でやめようとしている人がいたら、ぜひ一度、本書を読んでみていただきたいです。
まずは「私の意志が弱いわけじゃないんだ」、「自分も代替行動を見つけられるかも?」と感じられるだけでも、希望が湧いてくるんじゃないでしょうか。
私もまだ結果を出せていない身ではありますが、ネットやゲームのダラダラ時間を程よく手放して、創作活動をもっと充実させていきたいと思います!
極端に「ゼロ」を目指すんじゃなくて、メリハリをつけたちょうど良い楽しみ方をしていきたいですね!(笑)
本書は私も愛用中の『Kindle Unlimited』の対象作品です!
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